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予兆  

10月1日午前5時。新宿行きのバスに乗るため、家を出る。
海外旅行に出かけようとすると、どうしても早起きになる。成田空港までは長野新幹線と成田エクスプレスを乗り継げば3時間ほど。しかし、できるだけ国内移動の費用を節約したい僕たちは、いつも高速バスを使う。

今回使ったのは、ハーヴェストライナーという「ツアーバス」。毎日出発しているので路線バスみたいなものだが、長野~新宿間が片道1900円と、普通の路線バスより2100円安い。こうした会社は勤務ダイヤが過密で運転手が疲れているのではないかと少し心配したが、道中はすこぶる快適だった。

デリーまでのフライトには、アシアナ航空を選んだ。15時20分成田発。仁川で乗り継ぎ、デリーには23時45分に着く。

仁川は、日本からアジア各地、欧州方面へ向かうのにとても便利な中継地だ。地理的に両者の中間に位置しているため、距離的、時間的なロスが少ない。
韓国の航空会社のスケジュールも、けっこう利用しやすい。昨年、ベトナム・カンボジアを旅したときも、大韓航空を使った。今回のアシアナ航空デリー便は、復路が10月7日午前1時10分デリー発、19時30分成田着。1週間の休みの最終日ぎりぎりまでインドの空気を吸っていられる。

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雲海から山頂をのぞかせる富士山


仁川行きの飛行機で出された機内食を見て、驚いた。

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カップ入りの水のラベルには「Kiso Spring」の文字。製造会社の住所は「長野県木曽郡木曽町」。こんなところで、故郷の名前を目にするとは思わなかった。インド上陸に備え、きれいな水を確保するため飲まずにザックに入れた。


仁川に着き、デリー行きの便の搭乗口へ移動すると、

そこにはもう 南アジアの匂いが充満していた。

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韓国人、日本人の姿はほとんどない。サリーを着た女性、褐色の肌の間で光る目をきょろきょろさせながら辺りをうかがう男性、旧知の仲間と再会し、ヒンディー語で何やら議論に花を咲かせるインテリ風の若者たち・・・。圧倒的な「異質」に飲み込まれそうになりながら、僕たちは搭乗を待った。

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約8時間のフライトを終え、機体がインディラ・ガーンディー国際空港に滑り込んだのは、10月2日午前0時を回ったころだった。荷物をすべて機内持ち込みにしていた僕たちは、入国審査を終えるとすぐ両替を済ませ、足早に到着ロビーに向かった。

1日目の宿は、日本でネット予約していた。その宿には空港での無料ピックアップサービスがあり、それを見込んで決めたのだった。暗殺された元首相の名のついたこの国際空港からデリー市街までの公共交通機関は心もとない。エアポートバスは1時間に1本出ているというが、ガイドブックで見たバス停の時刻表はひどくおんぼろで、信用が置けるか分からない。プリペイドタクシーは、申し込んだ行き先とは別の、彼らが個人的に契約しているホテルや旅行会社に連れて行かれるリスクがある。丸1日を移動に費やしてはるか極東の国からやってきた旅人には、到着初日ぐらい、トラブルに遭わずにホテルに直行し、疲れを癒したい願望が強かった。


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到着ロビーには、出迎えの人たちが鈴なりになっていた。僕たちは目を凝らし、彼ら一人ひとりが掲げているボードを見つめて自分たちの名を探した。



ない。



もう一度、端から見直してみる。



やはり、 ない。



ロビーに出てくる乗客はまばらで、何度も同じ場所を弧を描いて歩き回る東洋人はいやでも目立つ。刺すような視線が、全身に注がれているのが分かった。

焦りが先に立ち始めたそのとき、一つのボードの前で足が止まった。「SINH」というインド人らしき人名の横に、僕たちが泊まる予定のホテルの名が書いてあった。すがる思いで、ボードを持つ男に話しかける。すると、どこからか携帯電話を持った別の男が現れた。風貌からして、ピックアップサービスの現場監督役らしい。ホテルに予約を入れていることを話すと、男は携帯電話でホテルに確認を取り、その場で空港に向かえに来ている車の一台を僕たちに割り当ててくれた。

ネット予約のとき、備考欄にピックアップサービスの依頼を書いたはずだが、向こうが見落としたのか。でも、もうそんなことはどうでも良かった。同じホテルに泊まるインド人のおかげで、休息の場所まで移動する権利を手に入れたのだから。

深夜のデリーの街は、閑散としていた。街路灯は薄暗く、首都らしい高層ビル群やネオンサインの類はまったく見えなかった。時折、道端に大きな牛が寝そべっているのが見えた。そして、それと同じぐらいの頻度で、人間が眠りこけているのも見えた。

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夜の闇に溶けてしまったデリーの街は、不気味なぐらいの静けさで、僕たちを出迎えた。





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Author:barung
アジア大好き。いつも格安チケットで行く貧乏旅行。もちろん国内旅行も大好き。これまでの旅の記録をのんびり綴る不定期ブログです

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